翻訳会社がやってはいけないこと

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前の投稿で紹介したブログの過去記事を眺めていたら、こんなものを発見。

Hey, GTS Translation Services – naked_translator のブログ 

ここで取り上げられているGTS Translation Servicesなる会社のサイトを早速見てみました。

問題のページはこれ。

http://www.gts-translation.com/gtsblog/language/ja/2012/10/31/showcasing-mt-technology-day-two-of-amta2012/

GTS Translation Services社のブログなのですが、どうやらブラウザだかOSだかの言語設定を検知して、その言語に自動翻訳したコンテンツをロードする仕組みになっているようで、私のMacから見るとブログ記事全てが同じように怪しい日本語で表示されます。

サイト本体のホームページに行くと、

GTS translation

…「プロの手による高品質の翻訳を大手国際企業に供給し続けて10年以上」だそうです…。

この会社、プロの手による高品質の翻訳だけではなく、機械翻訳システムの開発なんかもやっているようで、サイト内にはこんなページも用意されています。

MT tool

ブログの自動翻訳にもこのシステムを使っているんでしょうね。

自動翻訳ツールの説明文には「機械翻訳は100%正確ではないので、法律翻訳や医療翻訳といったミッションクリティカルな翻訳には使わないでね」と、どこかで聞いたような但し書きが入っています。いや、まったくその通りです。その通りなんですが。

ミッションクリティカルっていうのはここでは「100%の正確さが要求される」というような意味で使ってるのだとおもいますが、新規顧客開拓のため自社の翻訳サービスを宣伝するサイト内に置くコンテンツの翻訳は、べつに正確じゃなくてもいいっていうことなんでしょうか…。

 

この会社のブログ、ぜひ自動翻訳システムを採用している自治体に見てほしいですね。この「日本語訳」を読んでもらえば、

自動翻訳が垂れ流す、正確かどうかの保証もできない「なんちゃって外国語文」は、情報ではなくてただのノイズ

ということがよくわかってもらえるんじゃないかと思います。

このサイトを発見してくれた「naked_translator のブログ」のichininosantaroさん、ありがとうございます。

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