世界で熱い話題になっているポケモンGOが、いよいよ日本でも今日から配信開始になったそうですね。
ここ英国では1週間前にリリースされましたが、外に出ると早速スマホとにらめっこしながらポケモンを探し歩いている人達を見かけます。
我が家の周辺で出没しているポケモンハンターは中学生の男の子から20代前半くらいと思しき男性が多いですが、今日は小学生くらいの子がスマホを持った大人の女性(お母さんにしては年齢が離れている風貌だったので、おばあちゃんでしょうか?)と一緒に歩きながら遊び方の説明をしていました。テレビの政治番組では、党内クーデターで政治生命をかけたバトル中のコービン労働党党首(67歳)が、BBCの政治記者(36歳)の指導でポケモンをキャッチする姿が紹介されていました。
夏休みが始まった英国はここのところ夏日和。ふだんなら家にこもってゲームに興じる子ども(や大人)たちを野外に誘い出すゲームというのは良い着想だと思います。ファミコンやゲームボーイで世界を席巻し、子どもの健康問題の元凶と名指しで非難されることも多かった任天堂。Wiiにも言えることですが、そのあたりを気にして名誉挽回を図ろうとしているのでしょうか。
一方、ポケモンの分布がランダムなために、安全面の懸念もあるようです。英国配信開始の時には、トロント市のこんなツイートがさかんにリツイートされていました。
#CityofTO Don’t #Pokemon and Drive! pic.twitter.com/KwkfdUsDVS
— TO Transportation (@TO_Transport) 14 July 2016
実際、車の運転中にポケモンを探していてパトカーに衝突したという事件もあったそうで、笑っている場合ではありません。また、ポケモンのいるところで待ち構えていた人に強盗されたという物騒なニュースもありました。
しかし、ポケモン関連の国際ニュースでいちばん悲しかったのはこのふたつ。
Pokémon Go players in Bosnia warned to steer clear of landmines https://t.co/VNeN4ChSNO
— Guardian news (@guardiannews) July 20, 2016
ボスニアでポケモンGOに興じるプレイヤーに対し、「地雷原には入らないように」という呼びかけがあったという記事です。
1990年代のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争では、無数の地雷が使われました。ばらまくのは簡単でも撤去には大変な労力がかかるのが地雷。1995年に戦いが終結してから20年以上が経った今も、ボスニア国内には立入禁止エリアがたくさんあり、戦後の地雷による死者数は約600人、負傷者は1,100人を超えると、この記事は伝えています。
一方、今も紛争が続くシリアからは、こんなニュースがありました。
Activists use Pikachus, squirtles and other #PokemonGo characters to highlight Syria https://t.co/EZuPnKYKFf pic.twitter.com/rWDoEEGfTK
— BBC Breakfast (@BBCBreakfast) July 22, 2016
ポケモンGOを使ってシリアの子どもたちの窮状を訴えるキャンペーンです。